有機的空間デザイン

2020年05月22日

何か物事を突き詰めてゆくと、自然界のシステムに辿り付きます。


凛の家は、サスティナブルデザイン、有機的空間、シークエンスな空間を得意とします。

本来、デザインは目には見えない部分への配慮から生まれるものだと思います。


表面的な装飾だけではなく、人の琴線に触れる繊細なデザイン、空間の中に豊かさはあるのだと思います。

例えば、建築家アントニン・レーモンド氏のように際立った才能を持つ建築家は、創作活動を支えるモラルである建築理念を掲げています。(五原則)


アントニン・レーモンド氏の言葉を借りると、発展至上主義や流行を追いかける表層的なデザインとは一線を画し、永久に生成発展を行う自然を規範とすることはとても重要なことです。


自然はとてもシンプル。単純で且つ豊かな住空間を設計するためには、有機的というキーワードを理解しなくてはいけません。

そして、いかに流動的な空間を設計するか。シークエンスの基本概念です。
時間と生活を内包させた住空間に、この概念を吹き込んだ時に生命感のある有機的空間となります。


有機的空間は関係性、様々なインテリア要素のバランスが重要です。

本来、日本人が大切にしてきた住文化、関係性への配慮。
素材と素材の関係はもちろんのこと、住まいの内側と外側の関係、そして住まいと住まう人の関係、そして目に見えるデザインと目に見えないデザイン哲学の調和的関係。(調和的な比率、プロポーション、フォルム。)


実際に空間設計する際は、空間のフォルム、ディメンション(寸法)、スケール、光、色彩、そしてテクスチュアのエレメントで表現します。


単なる四角い箱の連続空間は、生命を育む場としてどうでしょうか。


本来、住まいは"巣"なのですから、有機的なデザインであるべきという考えはベースにあります。

有機的建築というと、フランク・ロイド・ライト氏が有名ですね。

日本では、帝国ホテルなどを設計したかたです。


有機的な空間設計を得意としたフランク・ロイド・ライト氏の建築デザインを例え模倣しても、その設計コンセプトの背後にある建築哲学を理解できないと形だけの模倣になってしまいます。


今この時代に、改めて、フランク・ロイド・ライト氏、アントニン・レーモンド氏 、らが、本来継承したかった建築哲学を空間から読み取り学び、現代の住まいづくりに生かすべきだと感じます。

同様に、日本の伝統的な住まいの良さを継承しながら、現代のモダンな暮らしと融合させることも大切です。

伝統の上にこそ、モダンが生きるからです。有機的空間デザインが鍵となるのではないでしょうか。


日本モダニズム建築の旗手と言われた建築家、前川國男氏の自邸 です。

モダンな造形の中にも和の要素が見られますね。